2013年7月1日月曜日

「Live in Tokyo 1984」アラン・ホールズワース



Allan Holdsworthが自身のバンドを率いて、1984年5月に東京の郵便貯金ホールで行なったライヴのフルコンサート映像に、単独インタビュー映像(日本語字幕付き)を加えたもの。当時VHS、VHD、LDで発売されましたが、その後未だにDVD化されていないという貴重映像です。

[members]
Allan Holdsworth: Guitar
Jimmy Johnson: Bass
Chad Wackerman: Drums
Paul Williams: Vocals

[set list]
1. Tokyo Dream
2. Road Games
3. White Line
4. Panic Station
 〜 Band Introduction
 〜 Interview 1
5. Letters of Marque
6. Home
 〜 Interview 2
7. Devil Take The Hindmost
8. Material Real
9. Metal Fatigue
10. Where is one
11. The Things You See ( When You Haven't Got Your Gun )
12. Was There ?

まずライヴ前にギターの弦交換をしているところから始まるという、ちょっとマニアックな構成に引込まれますね。

Bruford脱退後1982年に「i.o.u」を自主制作で発表しますが、レコード会社と契約できず持っていたギターも全て手放すほどの不遇な時期が続いていたアラン。しかしエディ・ヴァン・ヘイレン(Edward Van Halen)の助力を得てミニアルバム「Road Games」(1983)をメジャー・レーベルから発表。この来日があった1984年はその翌年で、ようやく少しずつ陽の目を浴びて来た時期と言えるでしょう。

アランの演奏はもちろん素晴らしいもの。ギター・シンセサイザー(ギター型MIDIコントローラー)シンタックス(SynthAxe)を使い始める前の時期で、エレキギターを弾きまくっています。タッピングなどの奏法も絡めながら、アラン独特の、ピッキング音がほとんどしない流れるようなレガート奏法が存分に味わえるのが嬉しいですね。声援の凄さから観客の興奮も伝わってきます。

チャド・ワッカーマンとジミー・ジョンソンのリズム・セクションも鉄壁。ジャズ/フュージョンというより、すでにテクニカル・ロックという感じの熱いプレイで、流麗でクールなアランのギターを支えます。ポール・ウィリアムスのボーカルの存在もロック色を高めていると言えるでしょう。

インタビュー部分も興味深く、「どんな音楽を演っているかを説明するのは難しいな。ジャズから見るとロック過ぎて、ロックから見るとジャズ過ぎると言われる。この手の音楽を演るのはとても大変なんだ…」「ステージに出る前は震えてるよ、とてもアガルんだ。時々ミュージシャンになんてならなきゃ良かったって思うくらいさ。観客がいない方がもっと上手く演奏できるんじゃないかな。」などと緊張気味に受け答えしている姿が印象的です。
 

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