2015年3月30日月曜日

「Palepoli 1972」オザンナ



イタリアのバンドOsannaが、1972年にローマで行なわれた“Festival Avanguardia e Nuove Tendenze(前衛と新しい潮流の音楽の祭典)”に参加した際のライヴ映像。イタリア国営放送Raiのテレビ映像。

曲は2nd「Milano Calibro 9」(1972)からの曲「Variazione VI」と番組内でも表示されていますが、実は大傑作「Palepoli」(1973)収録の「Animale Senza Respiro」の一部です。アルバムはイタリア語ですが、本映像では英語で歌っていますね。

[members]
Elio D'Anna(フルート、テナー&バリトン・サックス)
Lino Vairett(ボーカル)
Danilo Rusici (ギター)
Lello Brandi(ベース)
Massimo Guarino(ドラムス)

いくつか映像が残されていながら生演奏のものが無いOsannaの、唯一と言って良い、生演奏が堪能できる、とても貴重な映像と言えましょう。安定感がありながら荒々しいエネルギーに満ちた、Osannaらしい姿を見ることができます。

途中カットされたような感じなのが残念で、ぜひ完全版を見たいものですが、それでもその存在感は圧倒的。特にLinoのボーカルはとても魅力的ですね。

ちなみに映画「ミラノ・カリブロ9」は、カルト人気を誇るイタリアB級アクションの帝王フェルナンド・ディ・レオ監督作品で、バイオレンス満載(殴る蹴る、銃で撃つ、果てはダイナマイトで爆殺する!)なアクション映画。イタリア映画音楽界の名匠ルイス・エンリケス・バカロフの美しいストリングス・アレンジにOsannaのヘヴィな音をぶつけるぐらいの激しさがないと、映画の濃さに釣り合わなかったのかもしれません。


「Milano Calibro 9」はイタリア語読みなら「ミラノ・カリブロ・ノヴェ」と発音します。「Milano」はイタリア北部の都市名、「Calibro 9」はピストルの「9mm口径」で、インチ表示でいうところの「38口径」(0.38インチ口径)に相当する拳銃を指していると思われます。実はいかにもマフィア&アクション映画のタイトルっぽいのでした。

2015年3月11日水曜日

「Tubular Bells 1974」セバスチャン・ハーディー




オーストラリアのシンフォニック・バンドSebastian Hardieが、大傑作デビュー作「Four Moments(哀愁の南十字星)」(1975)発表前の1974年10月に、地元オーストラリアABC放送の音楽番組「GTK(Get to Know)」で行った、スタジオライヴと思われるTV映像。

演奏曲目はなんと、マイク・オールドフィールド(Mike Oldfield)の「チューブラ・ベルズ(Tubular Bells)」です。

[members]
Mario Millo(ギター、マンドリン、ボーカル)
Peter Plavsic(ベース)
Alex Plavsic(ドラムス、パーカッション)
Toivo Pilt(キーボード)

「チューブラ・ベルズ」が発表されたのが1973年で、ちょうどマリオ・ミーロとトイフ・ピルトが加入した時期。新体制になりプログレッシヴ・ロックの影響を受けたサウンドへと音楽が変化する中で、オリジナル曲に加え20分程度にバンド・アレンジした「チューブラ・ベルズ」を演奏していたようです。


「チューブラ・ベルズ」には、マイク・オールドフィールド本人が演奏した1973年のスタジオライヴ映像がありますが、そちらが多くのサポートを得てオリジナルに忠実な演奏を行っているのに比べ、このセバスチャン・ハーディ版は4人のバンド用に見事にまとめられているのが特徴です。

 
そこに感じられる、実にスムーズで美しい流れは、「Four Moments」などのオリジナル曲に通じるもので、この自然な流れにセバスチャン・ハーディーらしさが出ていると言えるでしょう。演奏技術も高いですが、それ以上に楽曲のアレンジや楽器のバランスの素晴らしさが伝わってきますね。

オリジナルの多彩な楽器パートは、トイフ・ピルトのキーボードが大活躍して、物足りなさを少しも感じさせません。もちろんマリオ・ミーロのギターの滑らかさや美しさ、そして安定感も抜群です。


若干映像が音に遅れ気味にズレているのと、20分の完全版ではない点は残念ですが、“伝説”であった「セバスチャン・ハーディーがアルバム・デビュー前に演奏していた『チューブラ・ベルズ』」の映像が残っていたとは奇跡です。