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2021年4月27日火曜日

「Beat Club 1971」キャラバン(Caravan)


イギリスのバンドCaravan(キャラバン)が、1971年にドイツのTV番組「Beat Club」に出演した際のスタジオ・ライブ映像。

[members]
Richard SInclair:アコースティック・ギター、ベース、リード・ボーカル
Dave Sinclair :キーボード
Pye Hastings:ギター
Richard Coughlan:ドラムス

[set list]
1. Golf Girl
2. Winter Wine

曲はどちらも3rdアルバム「In The Land Of Gray And Pink」(1971)から。

「In The Land Of Gray And Pink」と言えば、とにかくLPのB面すべてを占めた22分を超える大作「Nine Feet Underground」。デイヴ・シンクレアのオルガンをメインに、流れるように展開するアンサンブルが素晴らしい傑作です。

でも、Caravanの魅力は、そうしたインスト・アンサンブルが、リチャード・シンクレアやパイ・ヘイスティングのジェントルなボーカルと人懐っこいメロディーと同居しているところにあります。

そんな魅力が爆発しているのがこの2曲。ドラマチックに疾走するドラム&ベース、哀愁あふれるボーカル、そして幻想的なソロを展開するオルガン。ギターのパイ・ヘイスティングはカッティングに徹していて、ここではやや地味ですが、このクールなアンサンブル重視な感じもまたCaravanらしいところでしょう。

2015年7月16日木曜日

「Live in Nottingham 1990」キャラバン

 
1967年に結成され70年代に名作を次々と世に送り出したイギリスの名バンドCaravanが、1990年にオリジナルメンバーで再結成し、イギリスのノッティンガムで行ったライヴ。英Central TV音楽番組放送用に録画された高画質映像です。

TV放送されなかった『If I Could Do It All Over Again, I'd Do It All Over You』と『In The Land Of Grey And Pink』も収録されています。

[members]
Pye Hastings(ボーカル、ギター)
Richrard Sinclaire(ボーカル、ベース)
Dave Sinclaire(オルガン、ピアノ、キーボード)
Richard Coughlan(ドラムス)

[guest]

Jimmy Hastings(サックス、フルート)

[setlist]
1. Headloss
2. Videos Of Hollywood
3. Nine Feet Underground
4. If I Could Do It All Over Again, I'd Do It All Over You
5. Winter Wine
6. In The Land Of Grey And Pink
7. For Richard
  
演奏曲目が収録されたアルバムは以下の通り。

『If I Could Do It All Over Again, I'd Do It All Over You』
『For Richard』
 :「If I Could Do It All Over Again, I'd Do It All Over You」(1970)
『Nine Feet Underground』
『Winter Wine』
『In The Land Of Grey And Pink』
 :「In The Land Of Grey And Pink」(1971)、
『Headloss』
 :「For Girls Who Grow Plump In The Night」(1973)、
『Videos Of Hollywood』
 :「Back to Front」(1982)、

名曲のオンパレードですが、メンバーの出入りが激しい中、すべてオルガンのデイヴ・シンクレアが在籍してきた時期のアルバムからとなっています。

デイヴ・シンクレアは基本的にシンセを弾いていて、ファズ・オルガンの音でピッチベンドという“荒技”も当然のように飛び出すのが、いかにも1990年的です。でもオリジナルの良さを損ねていないセンスの良さがまた光るのです。

パイ・ヘイスティングとデヴ・シンクレアの、ともにマイルドな美声を聞かせる二人のボーカリストがしっとりとボーカル曲を聴かせたかと思うと、カンタベリー・ジャズ・ロックのテクニカルなインストに突入するというこの振り幅。これがCaravanらしさですね。

1970年代の翳りはあまり感じられませんが、曲の良さ、演奏の巧みさ、歌の魅力と、キャラバンの素晴らしさが時代を越えて伝わってくる名演です。

2013年12月13日金曜日

「Rock en Stock - French TV 1972」キャラバン


イギリスのバンドCaravanが1972年にフランスのTV番組「Rock en Stock」に出演した際のスタジオライヴ映像。放送は1973年。

曲は4th「Waterloo Lily」(1972)からの大作「The Love in Your Eye」。

[members]
Pye Hastings(ギター、リードボーカル)
Richard Coughlan(ドラムス)
Geoffrey Richardson(ヴィオラ)
Derek Austin(キーボード)
Stuart Evans(ベース)

「Waterloo Lily」発表後、キーボードのスティーヴ・ミラー(Steve Miller)とボーカル&ベースのリチャード・シンクレア(Richard Sinclair)が脱退したため、キーボードにデレク・オースティン、ベースにスチュアート・エヴァンスを迎えて、精力的なツアー活動に臨みます。

「Waterloo Lily」はスティーヴ・ミラーの影響で、Caravanのアルバム中一番ジャズ色が強いと言われますが、一方でリチャード・シンクレアがボーカルを取る曲が1曲のみで後はパイ・ヘイスティングがボーカルを担当するなど、パイ・ヘイスティングス色が強まったアルバムでもあります。ここでも彼を中心としたバンドという雰囲気が漂っています。

ちなみにスティーブ・ミラーは、ギタリスト、フィル・ミラー(Phil Miller)の兄。スティーヴを介してフィルとリチャード・シンクレアが知り合って、Hatfield & the Northが結成されることになります。

アルバムではジミー・ヘイスティングス(Jimmy Hastings)の目の覚めるようなフルート演奏も入り、スティーヴのエレクトリック・ピアノが大きなアクセントになっていますが、ここでは新加入のデレクはオルガンに徹し、ジェフリー・リチャードソンのヴィオラがすでに大活躍していて、次作「For Girls Who Grow Plump In The Night」(1973)に近いバンド・アンサンブルになっているのが面白いですね。

この後1973年になるとベースはジョン・G・ペリー(John G. Perry)に交替、そしてキーボードにはデイヴ・シンクレア(Dave Sinclair)が復帰することになります。

2013年3月31日日曜日

「Caravan Live at the Bataclan 1973」キャラバン



イギリスのバンドCaravanが1973年11月にパリのバタクラン劇場で行なったステージにインタビューを加えて制作された、フランスのTV番組「Pop Deux」の映像です。

[members]
Pye Hastings(ギター、ボーカル)
Richard Coughlan(ドラムス)
Geoffrey Richardson(ヴィオラ)
Dave Sinclair(キーボード)
John G Perry(ベース、ボーカル)

[set lilst]
1. The Dog, The Dog, He's At It Again
   ~ Interview (フランス語吹き替え付き)~
2. Memory Lain, Hugh(最終パート抜粋)
3. For Richard(最終パート抜粋)
4. Medley: L'Auberge Du Sanglier / A Hunting We Shall Go / Pengola / Backwards / A Hunting We Shall Go (Reprise)

For Girls Who Grow Plump In The Night(夜ごと太る女のために)」が発表された1973年のステージということもあって、「For Richard」のみ1970年発表の「If I Could Do It All Over Again, I'd Do It All Over You(キャラバン登場)」からで、それ以外の3曲は最新アルバムからとなっています。

メンバーもこのアルバムのレコーディング時のもので、ベース&ボーカルのリチャード・シンクレア(Richard Sinclair)が脱退し代わりにジョン・G・ペリーが加入、さらにヴィオラにジェフリー・リチャードソンを迎え、パイ・ヘイスティング主導の新たなラインナップになった時期です。

美しく甘いメロディーを歌うパイ・ヘイスティングの柔らかいハイ・トーン・ボーカルが実に良いですね。ちょっと固めな声のジョン・G・ペリーとのハモりもバッチリです。

そして非常にタイトなインスト部分がまた素晴らしい。出戻りとなったデイヴ・シンクレアのカンタベーリー・テイスト溢れるオルガンも良い味を出しています。

演奏力の高さは、インタビュー後の怒濤のインスト・パートを聴けば明白。ドラマチックなプログレ度も一気に加速します。特にジェフリー・リチャードソンのヴィオラが、すでに無くてはならない存在として大活躍していますね。

この甘いメロディー&ボーカルと高度な演奏力の絶妙なバランスが、キャラバンの真骨頂と言えるでしょう。