2016年1月11日月曜日

「Live in Tokyo 1972」エマーソン、レイク&パーマー(EL&P)




イギリスが誇る唯一無二のキーボード・トリオ、Emerson, Lake & Palmerの1972年初来日公演の記録。場所は後楽園球場。テレビ放送用の超貴重なフルステージ映像です。
  
  
[members]
Keith Emerson(ハモンドC3、ピアノ、シンセサイザー)
Greg Lake (ボーカル、ベース、ギター)
Carl Palmer(ドラムス、パーカッション)

[setlist]
1. Hoedown
2. Tarkus
3. Take a Pebble Pt 1
4. Lucky man
5. Take a Pebble Pt 2
6. Rondo
7. Pictures at an Exhibition
  
  
冒頭の「Hoedown」は当時はまだ国内未発売の最新アルバム「Trilogy」(1972)から。「Tarkus」は「Tarkus」(1971)、「Take a Pebble」と「Lucky man」は1st「Emerson Lake & Palmer」(1970)から。そして「Rondo」はNice時代の曲。さらに1971年にライヴアルバムとして出ている「Pictures at an Exhibition」では、グレッグ・レイクがKing Crimsonの「Epitaph」を歌ってくれます。
  
演奏は全力投球の素晴らしいもの。カール・パーマーの気合の入りっぷりが凄いです。特にキース・エマーソンのハモンドがぐんぐん飛ばしていく「Tarkus」は名演。バンドの勢いを感じさせてくれますね。
  
サポートなしの3人だけのステージなのに、音に説得力があるから、物足りなさや音の薄さは微塵も感じられません。もの凄いテンションの高さに終始圧倒されます。厚みのあるハモンド、別世界に切り込むムーグ、突進し続けるドラムス、安定したベース、美しいボーカル!
  
ちなみにこの時のステージは「ROCK EXPLOSION '72 #7--SUPER SUMMER 0722」というイベントのもので、メインアクトはもちろんEL&P、前座が再結成Freeでした。TV放送は当時の「東京12チャンネル」(現在の「テレビ東京」)で、夜8時からの生放送。さらに当日深夜にも再放送されたようです(当時は家庭用ビデオなどありませんので、コンサートを見に行った人たちは生放送を見られなかったですし)。
  
前半部分の映像が終始しゃをかけたようになっていますが、当時は台風が近づいており、小雨が降り時折カミナリが鳴るような天候だったため、雨に濡れないようにカメラなどの機­材にビニールが被せられていたためのようです。

ステージが素晴らしいため残念と言えば残念ですが、むしろそういう厳しい状況で頑張ったテレビ局の撮影&放送スタッフを讃えたいですね。