2013年7月14日日曜日

「WDR Köln 1977」クラウス・シュルツェ



1969年〜1970年にはTangerine Dream、1970年〜1971年にはAsh Ra Tempelにドラマーとして参加していたKlaus Schulzeが、ソロ・デビュー後の1977年1月にドイツのケルンで行なった、WDR(西ドイツ放送)TV番組「Musik Extra 3」用のスタジオライヴ映像。

曲は「La Vie Electronique Vol. 5」(2010)に収録されている「For Barry Graves」。

今でこそ電子音楽作曲家/演奏家のパイオニア&大御所として孤高の存在となっているシュルツェですが、1947年生まれの彼はこのライヴ当時29歳。若き修行僧といった趣きがまた魅力です。

ポポル・ヴー(Popol Vuh)のフローリアン・フリッケ(Florian Fricke)から譲り受けたという巨大ムーグ・シンセサイザー・システムを中心に、ミニ・ムーグ、ポリムーグ、EMS Synth-Aなどをところ狭しと周りに並べ、まるで宇宙船のコックピットかタイムマシンのコントロールルームのような雰囲気の中で、時間と空間を操るかのように荘厳な音世界を作り上げていますね。

ちなみにこの“Barry Graves”というのは、有名なドイツのジャーナリスト、作家、ラジオ番組司会者。このスタジオライヴが行なわれた番組「Musik Extra 3」の司会者でもありました。

残念ながらこの「For Barry Graves」を収録したアルバム「La Vie Electronique Vol. 5」は現在入手困難なため、同年に発表した美しい傑作「Mirrage」(1977)を関連アルバムとして挙げておきたいと思います。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿