元Japanのデヴィッド・シルヴィアン(David Sylvian)とKing Crimsonのロバート・フリップ(Robert Fripp)が、1993年10月に東京の中野サンプラザで行ったライヴ。
曲はトップを飾った「God's Monkey」。
曲はトップを飾った「God's Monkey」。
[members]
David Sylvian(ボーカル、ギター、キーボード)
Robert Fripp(ギター)
Michael Brook(ギター)
Trey Gunn(ウォー・タッチ・ギター、ボーカル)
Pat Mastelotto(ドラムス)
「Alchemy - An Index Of Possibilities」(1985)からデヴィッド・シルヴィアンのアルバムにフリップが参加するかたちで始まったコラボレーションですが、「Gone To Earth」(1986)を経て正式にSylvian & Frippとして「The First Day」(1993)を制作、同年10月に来日することになります。
アルバム制作時のメンバーであるジェリー・マロッタ(Jerry Marotta)は、ピーター・ゲイブリエル(Peter Gabriel)ツアーに同行したため、パット・マステロットがドラムスで参加しています。
1995年に「Thrak」で劇的にシーンに戻って来たKing Crimsonですが、この1993年当時は「Discipline」(1981)で復活したKing Crimsonも「Three of a Perfect Pair」(1984)を最後に活動を停止しすでに10年近くが経ち、次のCrimson復活についてあれこれ噂されていた頃です。Frippがこうしたかたちで元気なところを見せてくれたことが嬉しかった記憶があります。このままKing Crimsonになるのではというウワサもありました。
演奏はCrimsonを彷彿とさせるダークでヘヴィーなもの。パット・マステロットの重いビートが良い雰囲気を醸し出しています。もちろんフリップのギターの切れ味も素晴らしいもの。もう「この音が聴きたかったんだ!」と叫びたい程。
ウォー・ギターで低音部分を引き受けるトレイ・ガンも、オリジナルの“Infinite Guitar”を操るマイケル・ブルックスも、素晴らしいアンサンブルを作り上げていて、バンドとしての一体感を感じさせてくれます。
もちろんシルヴィアンのボーカルの存在感は抜群で、インストのCrimson色に見事に拮抗して、両者が溶け合ったようなサウンドを作り上げていますね。
ちなみに「Damage」(1994)というライヴ・アルバムはありますが、このライヴ映像はVHSビデオで発売されただけで、未だにDVD化されていないもの。フリップの「Exposure」のライヴ演奏が含まれていることも含めて、非常に貴重な映像記録と言えるでしょう。
はじめまして
返信削除わたしこのライヴを見に行きました。
演奏だけに集中する地味なライヴでしたが
サウンドは素晴らしかったです。
特にダーシャンでのフリップのギターは強烈で
CD以上のど迫力が印象に残っています
コメント、ありがとうございます。
削除80年代も90年代以降も、ギター・アンサンブル中心のKing Crimsonでは中々フリップのソロらしいソロが聴けなかったので、こうした彼のクリアなギターがソロ聴けるのは貴重ですね。復帰してくれないかなぁと思ってしまいます。