2013年8月24日土曜日

「Live in 2008」内核の波



2010年の解散が惜しまれる、日本が誇るヘヴィー・シンフォ・ロック・バンド、内核の輪(ないかくのわ)のライヴ映像。2008年に行なった結成10周年記念ワンマンライヴのものと思われます。ちなみにバンドの英語名はNaikaku(Internal Nuclear Tide)。

曲は2ndアルバム「殻(Shell)」(2006)から「殻(Shell)」。

[members]
小林智(ベース、図画工作、映像)
鈴木和美(フルート)
村岡満男(ギター、トランペット)
吉田真悟(ドラムス)

guest
高木大地(キーボード、食:from 金属恵比須)

技巧に走りがちかファンタジーに自己陶酔しがちな昨今のプログレバンドの中で、全編インストながら、合い言葉「ロックだぜ!」に象徴されるような、あくまでロックの熱さを持っていた希有な日本のバンドが内核の波です。

まず緩急を使い分けつつ次々と展開しながら17分近演奏を聞かせる力量が素晴らしいです。そうした大曲であるにもかかわらず、“ロック”さを感じさせるのは吉田の6弦ベースと村岡のギターが叩き付けるダークで重いリフ。リズム・セクションは鉄壁。特に吉田のテクニカルながらタメの効いたドラミングはバンドの大きな魅力になっています。

邪悪系ヘヴィー・ロックなグルーヴに、鈴木和美の横笛を思わせる幽玄なフルートの音という組み合わせが、日本的情緒を感じさせてくれるのも大きな魅力で、海外で評価が高かったのもうなずけるオリジナリティーのあるサウンド。


メトロトン的サウンドから実験的なシンセ音まで操る、金属恵比寿からの助っ人高木のモダンなキーボード・プレーも良いですね。ちなみに彼が担当する「食」というのは、ステージ上で牛丼などを食すというパフォーマンス。

   

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