イギリスのスーパーバンドGenesisが、1978年に初来日した際の厚生年金会館でのステージを記録した映像。当時「ジェネシス ライブ イン ジャパン 光と音のスーパーショー」としてテレビ放映されたものです。
[members]
Phil Collins(ボーカル、ドラムス)
Mike Rutherford(ベース、ギター)
Tony Banks(キーボード)
[tour support members]
Chester Thompson(ドラムス)
Daryl Stuermer(ギター、ベース)
Genesis初来日は、1978年3月からスタートした「... And There were Three ...(そして3人が残った)」(1978)ツアーのラストを飾るもの。もともとライヴの出来不出来のないバンドではありますが、それでも見事なアンサンブルによる力のこもった演奏です。
残念ながら当日のセットリストの最初の曲と最後のクライマックス部分の継ぎはぎなのでコンサートの全貌には程遠いものですが(なんと「... And There were Three ...」からは一曲も入っていない)、画質やカメラワークの悪さ(引きの絵がとても多い)にもかかわらず、圧倒的な演奏と熱気が伝わってきますね。
スティーヴ・ハケット(Steve Hackett)が抜けた穴を、このツアーではダリル・ステューマーが勤めています。ジャン・リュック・ポンティ(Jean-Luc Ponty)の傑作「Enigmatic Ocean(秘なる海)」(1977)で、アラン・ホールズワース(Alan Holdsworth)と共にポンティとバトルを繰り広げたギタリストです。
繊細なビブラートでスティーヴのサウンドを再現していますが、もともとはジャズ/フュージョン畑の人なので、スティーヴよりある意味安定した力強い演奏を聴くことができます。
繊細なビブラートでスティーヴのサウンドを再現していますが、もともとはジャズ/フュージョン畑の人なので、スティーヴよりある意味安定した力強い演奏を聴くことができます。
何と言っても新生Genesisを印象づけたのは、フロントマンになったフィル・コリンズのショーマンシップぶり。ピーター・ゲイブリエル(Peter Gabriel)の時のようなミステリアス&グロテスクな演出とは異なり、コミカルな動きを見せつつ観客を惹き付けます。それはGenesisが持っていた幻想性とはベクトルの違うもので、その後のサウンドの変化も納得のステージングだと言えます。
映像では最後の最後に「アリガートー」という声が聞けますが、コンサートではMC担当のフィルが曲紹介を日本語で行なっていて、それがまたかなり面白かったようです。
日本語タイトルや曲紹介字幕なども味わい深いものがありますね。
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