フランスの巨星Magmaが、1st「Kobaïa」(1970)発表時に行なったと思われるTV番組でのスタジオライヴ映像。
曲は「Kobaïa」収録の「Stoah」。
[members]
Christian Vander(ドラムス、パーカッション、ボーカル)
Klaus Blasquiz(リード・ボーカル)
Claude Engel (ギター、フルート、ボーカル)
Francis MozeMOZE(ベース、コントラバス)
Francois Cahen(ピアノ)
Teddy Lasry(ソプラノ・サックス、フルート)
Richard Raux(アルト&テナー・サックス)
Alain Charlery(トランペット)
クリスチャン・バンデを中心に1969年に結成されたMagmaは、初期にはブラス・セクションを率いたジャズロック・バンド的な編成でした。
3管のブラス・セクションとピアノがビッグバンド・ジャズ風な雰囲気を残していますが、冒頭の奇怪なアジテーションやオペラチッックなボーカル、そしてフリージャズっぽい展開など、この曲はすでにMagmaらしいオリジナリティーに満ちていますね。
ジャズ・ロックと言うにはあまりにヘヴィーでアンダーグラウンド。それはまるで呪術的秘密結社か異端宗教の地下集会の様子を撮ったもののようで、整然とした高度なアンサンブルが、逆に狂気に近い不気味さを感じさせてくれます。
互いが見えるような形で円形に並ぶメンバーの様子からも、“儀式”や“共同体”と言った言葉が浮かんできます。そこには既存音楽へのアンチとかいったことなど眼中になく、ただ自分たちにとってあるべき音楽を創造しようとする、尋常ならざる意志のようなものが漂っています。
ピアノとフルートが全面に出る部分などは、この次期特有と言えるもので、Magmaの映像としても非常に貴重なものと言えるでしょう。
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