スペインのシンフォニック・ロック・バンドThe Crack(ザ・クラック)のスタジオ・ライヴ。1977年から1981年までスペイン国営放送(TVE)で放送されていたカウンターカルチャーを扱った番組「POPGRAMA」出演時の映像です。唯一作「Si Todo Hiciera Crack」(1979)が発表された1979年のものと思われます。
曲はその「Si Todo Hiciera Crack」の冒頭曲「Descenso En El Mahellstrong」。
[members]
Alberto Fontaneda(フルート、ギター、ボーカル)
Mento Hevia(キーボード、ボーカル)
Rafael Rodriguez(ギター)
Alex Gabar(ベース)
Manolo Jimenez(ドラムス)
スタジオ・ライヴのように装っていますが、実はアルバムの音を使った、ちょっと荒っぽい当て振りです。映像と音のズレを考慮しても音に手の動きが合っていないキーボード&ドラムス、カメラを向けられた瞬間驚いたようにアクションが派手になるベース、一人気を吐くフルート、ほとんど写らないギター。
ヘッドセットまでしてスタジオに陣取っている割には映像の作りが雑ですが、でもそのちょっとユルいところも、またスペインらしい大らかな感じがすると言えるかもしれません。
ヘッドセットまでしてスタジオに陣取っている割には映像の作りが雑ですが、でもそのちょっとユルいところも、またスペインらしい大らかな感じがすると言えるかもしれません。
彼らのサウンドの特徴は、フラメンコ色のないファンタジックなサウンド。アコースティック楽器を活かしたアレンジとメロディーが美しく、演奏もタイトでしっかりしたテクニックと音楽性を感じさせます。
実験や冒険といったものを求めていた1970年前半の音とは異なり、1979年という時期を感じさせるとても落ち着いたまとまりのある音ですね。派手なことはしていないのですが、フュージョンにはならないドラマチックなアンサンブルの心地良さは絶品です。
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