2013年11月8日金曜日

「French TV 1973」ハットフィールド&ザ・ノース



イギリスのカンタベリー・ジャズ・ロック・バンドHatfield and the Northが、1973年1月にフランスのTV「Rockenstock」用に行なったスタジオ・ライヴ映像。

カンタベリー・ミュージック・ウェブ・サイトのCalyxによれば、この時演奏されたのは曲は「God Song」、 「Fol De Rol」、 「For Robert」、 「A-Mewsing」のメドレーで、こちらの映像はその前半部分の抜粋。トータル18分のオーディオ記録はこちらで視聴&ダウンロードが可能。

[members]
Dave Sinclair(キーボード)
Phill Miller(ギター)
Pip Pyle(ドラムス)
Richard Sinclair(ボーカル、ベース)

[guest]
Robert Wyatt(ボーカル)

1973年と言うとまだ1stアルバムが発表される前。実際メンバーは1stアルバムとは異なり、キーボードはデイヴ・シンクレアが担当している珍しい映像です。この後インプロヴィゼーションが多くなった事でデイヴ・シンクレアは脱退しCaravanに再加入、新たにデイヴ・スチュアート(Dave Stewart)がメンバーに加わることになります。
  
ロバートは1973年6月に事故により車椅子生活を送ることとなり、1974年に「Rock Bottom」でボーカリストとして音楽界に復帰しますが、すでに事故以前からドラマーだけでなくボーカリストとしても、存在感を発揮していた事が分かります。

映像がぎこちなく、また完全収録ではないのが残念ですが、中盤鋭い音でソロを奏でるフィル・ミラーのギターのカッコ良さや、多彩なキーボードを駆使するデイヴ・スチュアートに比べるとオルガン主体のシンプルなデイヴ・シンクレアのキーボードが新鮮です。すでにベテラン・メンバーばかりなので、アンサンブルの安定感は抜群ですね。

「Fol De Rol」のみ1st「Hatfield and the North」収録曲ですが、それ以外にもロバートが参加していた曲があったというのが面白いですね。ロバートの参加は1972年からあったようで、個性の強いロバートの声とマイルド&ジェントルなリチャード・シンクレアの声の掛け合いの自然さを考えると、かなり密接に関係していたことが伺われます。

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