2015年11月14日土曜日

「Hayal Dolu Günler İçin」アジア・ミノール

 
フランスのバンドAsia Minor(エイジア・マイナー/アジア・ミノール)、1979年12月にフランスのTVショー「Mosaïque」のためにパリのスタジオで行ったスタジオライヴ。
 
曲は1st「Crossing the Line」(1979)から「Hayal Dolu Günler İçin」。
  
 
[members]
Setrak BAKIREL(ボーカル、ギター、ベース)
Eril TEKELI(ギター、フルート、ベース)
Lionel BELTRAMI (ドラムス、パーカション、キーボード)
Robert KEMPLER(キーボード、ベース)
  
  
SetrakとErilの二人のトルコ系フランス人学生によって、1971年にパリで結成されたバンドです。 
 
1st「Crossing the Line」収録時にはまだRobert Kemplerは加入しておらず、Setrak、Eril、Lionelの3人にゲストとしてキーボードのNicolas Vicenteが参加していました。
 
このライヴの時点では、Robertが参加しベースギターとキーボード(左手がベースパート)の両方を担当しています。そしてこのメンバーで名作「Between Flesh And Divine」(1980)が作られることになります。
 
スタープレイヤーがいるわけでもなく、派手なプレイや超絶アンサンブルやドラマチックな展開があるわけでもなく、突出して訴えかけれ来るものはないのですが、なぜかAsia Minorの音楽は聴く者の心に染み込んできます。
 
曲タイトルがトルコ語であることからも(歌詞もトルコ語?)わかるように、メロディーには中東風なエキゾチズムが感じられます。そのちょっと演歌風なメロディーとフォークソング風なソフトなボーカルの組み合わせに、親しみやすさと物悲しさが感じられれます。実に日本人好みな音とも言えるでしょう。
 
それに対して非常に引き締まった、タイトで小気味好いアンサンブルがまた良く、誰もが前に出過ぎないバランス感覚が、全体として抑制された美しさを生んでいます。特にLionelのドラムスが絶品ですね。
 
テクニックを音楽に活かすとはどういうことかを、聴くたびに考えさせてくれるバンドです。なおバンドはベースを入れた5人体制で、現在も活動しています。
 

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