2013年2月23日土曜日

「Ritt Mickley 1974」レフュジー



イギリスのキーボード・トリオRefugeeによる1974年マーキー・クラブでのライヴ演奏を、BBCの番組「The Old Grey Whistle Test」で放映したもの。

キース・エマーソンを擁するThe Niceが1970年に解散し、残されたメンバーがスイス人キーボード奏者パトリック・モラーツと共に1973年に再びキーボード・トリオを結成したのがこのRefugeeです。

何よりもYesに加入し「Relayer」で壮絶なプレイを聞かせてくれたパトリック・モラーツが、その直前までメンバーだったことでも注目されたバンドです。
 
曲は彼らの唯一作「Refugee」(1974)から「Ritt Mickley」。

[members]
Patrick Moraz(キーボード)
Lee Jackson(ベース、ボーカル)
Brian Davison(ドラムス、パーカッション)

バンドの歴史は短く、1973年11月デビュー、翌1974年4月アルバム「Refugee」発表、同8月解散と言う一年に満たないもの。 そう言う点からも貴重な映像記録と言えましょう。

曲を聴くとThe Niceに近いクラシカルな雰囲気が漂いますが、パトリック・モラーツのプレイは、非常に多くの音色を駆使したカラフルなもの。さらに当時の他のロック・キーボード・プレイヤーには見られなかった、ピッチベンドやビブラートに変化を持たせた粘り気のあるムーグ・ソロが特徴。

リー・ジャクソンとブライアン・デイヴィソンという元The Niceのメンバーに華がないところがバンドとして残念な気がしますが、モラーツのプレイや魅力的な楽曲を聴くと、よりオリジナリティーを高めた2ndがもし出ていたら…と思わずにはいられません。