1. Lemon Pie
各曲の収録アルバムは以下の通りです。
「Lemon Pie」、「Remembering」、「You And I (When We Were Young) 」、「The Life Auction」→「幻影(Ghosts)」(1975)
「New World」→「グレイヴ・ニュー・ワールド(Grave New World)」(1972)
「Hero And Heroin」、「Just Love」→「Hero And Heroin(ヒーロー・アンド・ヒロイン)」(1974)
「Down By The Sea」→「バースティング・アット・ ザ・シームス(Bursting at the Seams)」(1973)
この頃になるとさらにプログレッシヴ・ロックへと傾倒し、ルネッサンスの初代キーボード奏者ジョン・ホーケンを迎え、「ヒーロー・アンド・ヒロイン」(1974)、「幻影」(1975)とアルバムを発表します。
そのジョン・ホーケンが、リック・ウェイクマンばりに、グランドピアノ、フェンダー・ローズ、黒いメロトロンM400S2台、ミニ・ムーグ2台と、キーボードの〝要塞〟に陣取っているのが印象的です。
もちろんプレイの面でも、美しいローズ・ピアノ、物憂いミニ・ムーグ、ドラマチックなメロトロンと、職人的な素晴らしい仕事をしています。
ライヴらしくアルバム以上に熱い演奏になっていて、人懐こいメロディーの素晴らしさ、デイヴ・カズンズの独特なボーカル、三声のハーモニーの魅力に、ロックっぽい力強さが加わっているのも魅力ですね。
当時「幻影」をFMラジオで聞き、アルバムを入手し、いわゆるプログレッシヴ・ロックと言うには少し地味でポップ過ぎるかなと思いつつも、アルバムが愛聴盤になっていたこともあり、「ヤング・ミュージック・ショー」を食い入るように見た記憶がありますが、今見ても、実に安定した演奏による素晴らしいステージだったことが分かります。