2020年5月16日土曜日

「地球空洞説 増上寺ライヴ "The Cave down to the Earth" live in Zoujouji 」ファー・イースト・ファミリー・バンド (Far East Family Band)



ギター、ボーカルの宮下文夫、キーボードの高橋正明(現・喜多郎)、ベースの深草彰(現・深草アキ)を擁していた日本のバンドFar East Family Bandの映像。1975年、東京都港区芝公園にある増上寺でのステージ。

曲はすべて1stアルバム地球空洞説(The Cave down to the Earth)」(1973)から。



[members]

宮下文夫 / Fumio Miyashita(リード・ボーカル、ギター)
伊藤明 / Akira Ito(キーボード)
高橋正明 / Masanori Takahashi(キーボード、パーカッション)
福島博人 / Hirohito Fukushima(ギター、ボーカル)
深草彰 / Akira Fukakusa(ベース)
高崎静夫 / Shizuo Takasaki(ドラムス)

[set list]

1. 未知の大陸 / Undiscovered Northern Land
2. 時代から / Timeless 
3. 水神 / The God of Water 
4. 心山河 / River of Soul 

5. 地球空洞説 / The Cave (途中から次の動画へ)
  

後にクラウス・シュルツェ(Klaus Schulze)のプロデュースによるミックス盤「Nipponjin」(1976)で再び注目されますが、その時期にはバンドメンバーがかなり脱退していたということなので、これは地球空洞説」発売後の1973年頃のプロモーション映像ではないかと思われます。実際1974年には全世界47カ国同時発売&ヨーロッパツアー開始とワールドワイドな展開を図っているので、プロモーションにも力を入れていたのでしょう。


何と言っても粗さのあるサイケデリック&コズミック感が良いですね。この独特な音世界に合わせたベルボトムな白装束風衣装という佇まいが1970年代的ですが、その浮世離れした感じがとてもカッコ良いです。


今はミュージシャンがあまりに等身大になりすぎて、こうした雰囲気が共有できた当時のミュージシャンとリスナーの関係を羨ましく思ってしまいます。でもそれもまたミュージシャンの才能であり、技量なんでしょう。

ギターの音色や物々しい曲展開などにPink Floydの影響が伺えますが、ロックなリズムの上で明快なフォークソング風メロディーにTangerine Dream風シンセサイザーが被さるという音は新鮮です。和楽器などの伝統音楽を直接持ち込まずに、日本らしさを醸し出しているところは斬新とも言えます。すでに“喜多郎”の非凡さが伺えますね。


音楽はテクニックだけじゃないということを感じさせくれる、日本発の貴重な音&映像です。

  

  

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