イギリスのバンドU.K.が、イギリスBBCの音楽番組「Old Gray Whistle Test」に出演した1979年のライブ映像。曲はライブアルバム『ナイト・アフター・ナイト』(1979)にのみ収録されている「ナイト・アフター・ナイト」、そして「デンジャー・マネー」(1979)収録の「シーザーズ・パレス・ブルース」です。
[members]
John Wetton(ベース、ボーカル)
Eddie Jobson(キーボード、エレクトリック・バイオリン)
Terry Bozzio(ドラムス)
[setlist]
1. Night After Night
2. Caesar's Palace Blues
1978年に突如スーパーバンドとしてデビューしたU.K.でしたが、1stアルバム『U.K. (憂国の四士)』(1978)発表後、Allan Holdsworth(ギター)、Bill Bruford(ドラムス、パーカッション)の二人が脱退し、新たにBrufordを結成します。
残されたジョン・ウェットンとエディ・ジョブソンは、フランク・ザッパ率いるザ・マザーズ・オブ・インヴェンションのドラマーだったテリー・ボジオとともに、トリオ編成として再出発し、2ndアルバム「デンジャ・ーマネー」を発表します。
当時は、ツワモノだらけのオリジナル・ラインアップにも驚愕しましたが、再編の結果、EL&Pと張り合えそうなキーボード・トリオ(+バイオリン!)が登場したことにも、大いに胸踊らせたものでした。
そして同年5月に初来日し、そのライブ・ステージを記録した『ナイト・アフター・ナイト (ライヴ・イン・ジャパン)』(1979)をリリースします。本映像は、このライブアルバム発表後に収録されたものと思われます。
大きな期待にも関わらず、U.K.はメンバー間の方向性の違いから翌年解散してしまいます。わずか3年足らずの活動となりましたが、そのインパクトは大きく、相当テクニカルなアンサンブルなのに、今のプログメタルの弾き倒しとは違う、メロディアスでドラマチックな曲は、今聞いても非常に格好良く魅力的です。
口パクではなくライブ演奏だと思われ、前者ではテリー・ボジオが、後者ではエディ・ジョブソンがハモリを入れていたり、「シーザーズ・パレス・ブルース」の冒頭部分で、エディ・ジョブソンがエレクトリック・バイオリンをギターのように指で弾く場面など、いろいろと見どころの多い映像です。