2013年1月23日水曜日

「Live at Montreux Jazz Festival 1974」ソフト・マシーン



カンタベリー・ミュージックの祖にしてジャズ・ロック最重要バンドSoft Machineによる1974年7月Montreux Jazz Festivalにおけるライヴ・パフォーマンス。メンバーはバンド初のギタリスト、アラン・ホールズワースを含む翌1975年作「Bandles(収束)」時のものです。

曲はその「Bandles」から「Hazard Profile」、及び「Sixth」(1973)から「Riff II」で、それぞれ抜粋。

[members]
Allan Holdsworth - Guitar, voc
Karl Jenkins - Saxophones, keyboards
Mike Ratledge - Keyboards
John Marshall - Drums
Roy Babbington - Bass
 

アラン・ホールズワースはすでに切れ味最高ですが、さすがに全体のバランスに気を配った分をわきまえたようなプレイ。彼のボーカル(スキャット)も聴けます。カール・ジェンキンスのほとんど動きのないサックス・プレイが聴くものに集中力を促し、マイク・ラトリッジがくり出す軽やかで幻想的なファズ・オルガンが浮遊感を醸し出します。かと思えばエフェクターを切り換えながら多彩な音を使ったロイ・バビングトンのベースソロがあったり、終始正確無比な凄まじいドラミングで迫るJジョン・マーシャルは、怪しげなパーカッションソロも見せてくれます。

アラン・ホールズワースの加入もあって、初期の頃の管楽器を中心とした強烈なフリー・ジャズ感覚は薄れましたが、ダイナミックな曲と静謐な曲、そして奔放なソロ・インプロヴィゼーションと、多彩なプレイに酔いしれることのできる1時間です。

Soft Machineの映像にはオリジナル・メンバーのロバート・ワイアット(Robert Wyatt)がドラムを叩く「Live in Paris 1970」もありますが、ページへの埋め込み不可なため、こちらからご覧下さい。初期のSoft Machineのステージを1時間にわたって捉えた貴重な映像です。