2013年9月22日日曜日

「German TV Live 1970」ルネッサンス


イギリスのクラシック・ロック・バンドRenaissanceのオリジナルメンバーが、1970年1月にドイツのTV番組「Beat Club」に出演した際のスタジオライブ。

曲は1st「Renaissance」(1969)から「Kings & Queens」。

[members]
Jane Relf(ボーカル)
Keith Relf(ボーカル、ギター)
Jim McCarty(ボーカル、ドラムス、パーカッション)
John Hawken(キーボード)
Louis Cennamo(ベース)
  
元Yard Birdsのキース・レルフとジム・マッカーティらによって結成されたRenaissanceは、アルバム2枚を残し一旦解散します。その後リード・ボーカルにアニー・ハズラム(Annie Haslam)を迎え、新メンバーによる再出発を図ります。

このステージはキース・レルフ&ジェーン・レルフを擁する“Original” Renaissanceによるライヴ映像です。2nd「Illusion」(1971)ではすでにバンドは崩壊状態で、多くのゲストを招いて完成させていることを考えると、活動時期が短かったオリジナルメンバーでの映像は、非常に貴重なものだと言えるでしょう。

この「Kings & Queeens」は1stアルバムの最初の曲で、キース・レルフがメイン・ボーカルを務める大曲。歌い方はフォーキーな感じですが、ルイス・セナモのベースがせわしく動き回り、ジム・マッカーティのドラムスが力強くリズムを刻むので、全体としてはロック色が強くなっています。その上に乗るジェーン・レルフの清楚で線の細いボーカル&スキャットが美しいですね。

アニー・ハズラムのRenaissanceとは異なり、ジェーン・レルフがリード・ボーカルという明確な位置づけはされていないので、曲によって大分趣きが違います。それでもジョン・ホークンの華麗なピアノを核としたクラシカルな美しさは、新生Renaissanceにも通ずる大きな特徴でしょう。

なお、このオリジナルメンバーによるRenaissance再編が、Illusionというバンド名で計画されます。リーダーのキース・レフルが1976年に感電死するというアクシデントがありながら、残された4人はIllusionとして「Out of the Mist」(1977)、「Illusion」(1978)、「Enchanted Caress」(1979)というアルバムを発表します。そこで聴けるサウンドは、まさに“Original” Renaissance復活と言えるものでした。

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